かにみそ (単行本)
倉狩 聡
角川書店
2013-10-29



Tairaオススメ度:★★★★☆

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生きることは食べること。
その根源的な恐怖と、捕食者とその「餌」との間に生まれた友情を描く、究極の「泣けるホラー」。
第20回日本ホラー小説大賞優秀賞受賞。
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僕はたまに思うことがある。

世の中にはたくさんの人がいて、その人々全員に、その人なりの人生があるんだよなってことを。

街ですれ違う人や満員電車に押し込められている人、その全員に意思があって出会いや別れのドラマがある。

そんな当たり前のことを考えて、なんとも言えない不思議な気持ちになったりする。

この物語を読んで、改めてそんなことを考えてみた。

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人間の法で裁くならば確かに蟹は有罪だが、生き物の理で考えれば罪などあろうはずもない。生きて、食べることが罪ならば、あらゆるものは罪を負っている。

蟹はたしかにいいやつだった。善良とさえ言えた。もちろんそれらは私の基準である。
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いろいろなことを考えさせられた物語だった。