Tairaオススメ度:★★★★☆

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〈ジウ〉サーガ×姫川玲子 誉田哲也の二大人気シリーズが、衝撃のコラボレーション!
【動機も真実も闇に堕ちる、戦慄のノワールサイド】
沖縄での活動家死亡事故を機に「反米軍基地」デモが全国で激化した2月、新宿署の東弘樹警部補は、「左翼の親玉」を取調べることに。
その直後、異様な覆面集団による滅多刺し事件が起こる。
被害者は歌舞伎町セブンにとってかけがえのない男――
社会に蔓延る悪意の連鎖を断ち切るべく、東とセブンの共闘が始まる!
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誉田哲也の描くダークな世界観が好きなので、ジウシリーズの流れを汲む硝子の太陽N(ノワール)から読み始めることに。

僕の感想を結論から言うと、ジウシリーズの魅力であるおどろおどろしさや禍々しさが若干薄いように感じられて、「まあ普通に面白かった。」そんなニュアンスの読後感でした。

とは言え、ジウシリーズに出てくるNWOという犯罪組織の闇の深さ、犯罪の多くはNWOに繋がっていて、一見関連性がないような犯罪も、実はより大きな犯罪への布石となっているという設定はとても面白くて、特に今回は沖縄の基地問題をテーマにしていて、NWOの底知れないスケールの大きさに
恐怖と戦慄を覚えながらも、一気に読み進めることができました。

沖縄の米軍基地が抱える複雑かつ多面的な要素について、とてもよく調べた上で物語に落とし込んでいるので、沖縄に住む僕もなるほどなと感心させられる場面も多く、単なるミステリー小説としてだけでなく、沖縄の基地問題を知る読解本としも興味深い内容だと思います。

面白い小説であるのは間違いないのですが、いつものジウシリーズにある圧倒的な迫力にやや欠けているような、そんな感想です。